どうせこの世は猫またぎ odd eye essay

 わしは猫である。名前はとうにある。純白のペルシャで、器量もすこぶるいい。美食のせいか、自由なせいか、巨大になってしまった。今日も物書きのダンナとカミさん、猫の金太とチビ、セントバーナードと秋田犬に囲まれ、世の中のあれこれや季節の移り変わりを観察するのである。

 巨大なペルシャ猫「ニャンニャンことドクター・アール」の目を通して,人や時代を、時にやさしく、時に鋭く見つめたユーモアとペーソス溢れるエッセイ絵本。イラスト長尾みのる。書き下ろし作品。

1988年10月10日発売
毎日新聞社